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完全投球も8回に交代、「球数制限」の是非。~故障のリスクを考慮も、ファンはブーイング~ 

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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posted2016/09/26 10:00

完全投球も8回に交代、「球数制限」の是非。~故障のリスクを考慮も、ファンはブーイング~<Number Web> photograph by Getty Images

記録専門のエライアス社によると1900年以降、完全投球中に降板したのはヒルの7回が最長。

 個人の記録よりも、チームの戦術・戦略を優先すべきか、否か――。

 公式戦佳境の9月10日、ドジャースの左腕リッチ・ヒルがマーリンズ戦で演じた快投が、論議を呼んだ。7回までパーフェクト投球。100年を超えるメジャーの歴史上でも、わずか23人しか達成していない偉業への期待は、敵地のスタンドでも高まっていた。だが、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は8回裏、球審に交代を告げた。その直後、場内にはブーイングが飛び交った。快勝したにもかかわらず、試合後の同監督は、沈んだ口調で、その経緯を説明した。

「タフな決断だった。彼の家族、ファンが怒るのは分かる。ただ、監督として、リスクを考慮する必要があったんだ」

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