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浦和オリヴェイラ監督に訊く・前編。
自信を取り戻させた方法論とは。
 

text by

飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byYuki Suenaga

posted2019/02/21 17:25

浦和オリヴェイラ監督に訊く・前編。自信を取り戻させた方法論とは。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

単独インタビューに応じたオズワルド・オリヴェイラ監督。その眼力はモチベーターらしい情熱にあふれていた。

試合への飢えをモチベーションに。

――マルティノス選手だけ、60分出場しましたね。

「そうです。交代要員が9人いたので、マルティノスを除く9人を入れ替えたわけです。シーズンが開幕したあとは、先発した選手以外のメンバーのために、大学生や高校生と練習試合を組みます。試合のリズムや対人の感覚を鈍らせないためです。

 一方、試合に出た選手は消耗しているので、練習量をコントロールしなければならない。公式戦は自分たちでインテンシティをコントロールできませんが、練習試合では、相手のレベルや時間を限定することで強度を調節することができます」

――選手の中には、練習試合をしなかったことで、「とにかく試合をしたくてウズウズしている」という選手がいました。それも狙いですか?

「そのとおりです。飢えですね、試合への飢え。早く試合がしたい――。選手たちにそうした気持ちが芽生えれば、それがモチベーションに繋がりますから」

――ところで、昨季はリーグ戦5位、ルヴァンカップはプレーオフ敗退、天皇杯で優勝しました。この成績を率直にどう感じていらっしゃいますか?

「チームがシーズン中に進化したと感じています。私が来日したとき、順位は下位に沈んでいました。選手たちに自信を取り戻させて、チーム状態を改善していこうと考えていましたが、リーグ優勝を狙うには、出遅れていました。

 ただ、天皇杯はまだ始まっていなかった。だから私は、リーグの順位をできるだけ上げていき、天皇杯を必ず獲る、そんな目標を選手たちに伝えたのです。それは、天皇杯のタイトルを手に入れるだけでなく、ACL(アジア・チャンピオンズリーグ)への切符を掴むことにもなるからです」

【次ページ】 全力で勝利を求め続けた結果。

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