野球善哉BACK NUMBER
菊池雄星が自主トレに連れて行った
3人の後輩に伝授した「成長の方法」。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byKyodo News
posted2019/02/13 08:00
メジャーをずっと意識してきた菊池雄星の練習方法は日本の常識とは一線を画している。
2、3週間で野球が上手くはならない。
佐野や高橋光、平良とて、たった一瞬で変わることはできない。だが、マインドを持つことでいろんなことに変化が生まれるのだ。
トレーニングキャンプを終えて、菊池が語っていた言葉が印象的だ。
「あのメンバーと一緒にできてよかったと思っています。最初はヘラヘラしていて大丈夫かなと思ったんですけど、清水さんにずっとついてもらって、山家さんにも来てもらって、座学も行うことで、マインドが変わってきたなと感じました。
2、3週間で野球が上手くなることはないですから、それよりも僕ができることは、この期間で1年間戦えるマインドや意識を入れること。そうすることで日々の取り組みが変わっていく。取り組みが変わることで野球が上手くなると思うので、目的は果たせたのかなと思う」
菊池は2月3日に日本を発った。
自身のさらなる飛躍を求めて、レベルの高い舞台に身を置くことで、新たな自分を探す旅に出た。自分が先へ進むだけでなく、後輩たちに自身の足跡をしっかりと残して。