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浅尾からサファテへの返信。酷使か、
美談か。今こそ“投げ過ぎ”を考える。
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byKyodo News
posted2018/08/30 08:00
2011年に79試合、45ホールド、防御率0.41でMVPとなった翌年から右肩の違和感に悩み、登板数が減少。昨季は4試合だった。
サファテとの負担を比較すると?
次にサファテの成績を紹介する。来日8年目だが、ここでは2014年と昨季をピックアップした。
【2014年】
登板64試合(7勝1敗37セーブ、防御率※1.05)
対戦打者数※272人
投球回※68回3分の1
総投球数※1175球
【2017年】
登板※66試合(2勝2敗※54セーブ、防御率1.09)
対戦打者数238人
投球回66回
総投球数984球
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お互いに最も状態のよかったシーズンを比較すると、すべてにおいて浅尾の方が負担は大きいように思える。
中日ブルペンと「2度つくり」。
ここで再び浅尾からの「返信」である。
「やっている立場としては試合数の多さはまったく問題ないんです。困るのはブルペンで何度も肩をつくること。その結果、やはりいかない(※登板しない)こと。そしてイニングまたぎですね。二死からいって抑えるのも、回のアタマからいくのもまたいでしまえば同じなんです。一度(攻撃で)冷えた肩でまたいくことになるので。ただ、当時の僕はほぼ8回と決まっていたので、ブルペンでの準備は決まっていたんです。基本は2度つくりでしたから」
毎日スタンバイするリリーフ投手は、結果的に登板しない日もブルペンで準備する。カウントされない投球数が相当あると思っていい。いかにその蓄積を減らすかは、各球団とも苦労しているところだ。
浅尾の言う「2度つくり」とは中日ブルペンの基本パターンでもあり、中盤に肩慣らしするのが「1度目」。登板直前に本気の投球をするのが「2度目」という方式だ。ブルペンでの無駄球は極力抑えていたというのが浅尾の説明だ。
一方、登板数を上回る投球回はイニングまたぎの多さを示す。2011年の浅尾は、20試合がイニングをまたいでいる。一方、昨季のサファテは2試合にとどまっている。優秀な投手であればあるほど、ベンチの依存度は高まる。