サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
長谷部「話さなくていいことはある」
監督交代劇について選手の反応は?
posted2018/04/17 11:00
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Getty Images
ハリルホジッチの日本代表監督解任発表から1週間がたった。
話題性は大きく、皮肉なことにここ数年で初めてスポーツ専門以外のメディアなど、広く一般から興味を持たれたのではないだろうか。また、日本サッカー協会の田嶋幸三会長の説明もどこかあいまいで腑に落ちないところがあり、それが連日の論客たちによる議論を誘発したようにも見える。
色々とまくし立てながらも、ハリル解任には賛成、ただタイミングは遅い、西野朗新監督には賛否両論というのが大方の意見のようだ。
解任発表を受けて主将・長谷部誠は「選手の責任、主将である自身の責任」を強調した。だが、1つ気になるやりとりがあった。田嶋会長は記者会見で「最終的にコミュニケーションや信頼関係の問題がマリ戦、ウクライナ戦のあとに出てきてしまった」と話している。
この話しぶりだと、3月のベルギー遠征後に一気に事態が変化したように聞こえる。だが、長谷部にベルギー遠征後に一気に動いたのか? という質問を投げかけてみると、返事はこうだった。
「いや、そういうことでもないと思いますね。その部分というのは、まああんまりね、いろんな話せない、話せないといったらあれですけど、話さなくていいことはあると思うので」
歯切れは悪いがつまり、この解任の話は昨日今日始まったことではない、ということのようだ。この3年間で火種はくすぶっていた。それに着火したのがこのタイミングにすぎない、ということ自体は隠さない。
時期が来たら話してくれるのだろうか。
もちろん、取材しているものとしては思い当たる節は多くある。選手たちからの愚痴のような不満が、通常のチームよりも多く聞こえたのがハリルジャパンだったからだ。長谷部は、こう続けた。
「本当になんでこのタイミングなんだ、ってほんとに思われると思うんですよね、応援されているかたもみなさん(報道陣)もそうだと思うんですけど。僕はいろんな部分を見ているので、そこで考えると選手の責任は多いなと感じます」
色々と含ませながら、ことの輪郭だけを話すからもどかしい。いつか、時期が来たらその詳細も話してくれるのだろうか。