ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
根室でしか見られないプロレスラー。
アンドレザ・ジャイアントパンダ!
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph byGantz Horie
posted2018/03/13 10:30
写真ではわかりづらいが、3mは極めてデカい。その異様さをぜひ動画で確認してほしい。
“中の人”含めて立派なレスラー。
そして、アンドレザがブレイクした理由は、ただデカいからというだけではない。アンドレザは、本家アンドレ・ザ・ジャイアントと同様に、あの巨体とは思えぬ動きで、しっかりとプロレスの試合で魅せてくれるのだ。
当然、アンドレザの体内には“中の人”がいるわけだが、彼の動きなくして、アンドレザ人気はここまで爆発することはなかっただろう。
ゴジラのスーツアクターが、“俳優”として世界的に認められたように、アンドレザもまた(中の人も含めて)立派な(アマチュア)プロレスラーなのである。
とはいえ、新根室プロレスの人たちは、あくまで謙虚だ。「自分たちはあくまでアマチュア」という姿勢を崩さず、本職のプロレスラーへの敬意は欠かさない。
「無理しない、ケガしない、明日も仕事」
だからこそ、アンドレザ・ジャイアントパンダはこれだけ話題になっているにも関わらず、プロの興行に登場したのは、以前から親交があった大日本プロレスの大会に2度出場したのみ。多くのオファーを断っている状況なのだ。
新根室プロレスのサムソン宮本代表は、こう語る。
「本職のレスラーの人たちを尊敬しているからこそ、いまだに僕らが同じプロのリングに上がっていいのか、迷いがありますよ。また、いろんなところからオファーをいただいているんですけど、僕らはみんな他に仕事を持っているので基本的に土日しか動けないし、アンドレザは大きすぎて飛行機に乗れないので、なかなか遠征もできない(笑)。
僕らアマチュアプロレスは、『無理しない、ケガしない、明日も仕事』がモットーですから。だから、いろんなお話がいただけるのはありがたいんですけど、これからも可能なところだけを選別して行こうかなと思ってます」