福西崇史の「考えるサッカー」BACK NUMBER
福西崇史が韓国戦に「残念の一言」。
代表のユニフォームで戦う価値を。
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph byYuki Suenaga
posted2017/12/18 17:00
存在感を発揮した数少ない選手である川又堅碁。とはいえ、韓国に好き放題やられるのはブラジルにやられるのとは意味が違うが……。
一方、乾、香川、岡崎らが好調を取り戻しつつある。
今大会、自らの良さをアピールできた選手を挙げるなら……川又、伊東、車屋あたりでしょうか。ただ車屋に関しては、左利きのサイドバックという人員的に足りていない人材として、もっとチャンスを生かしてほしかったですが。谷口はもう少し長い時間の起用を見てみたかった気もします。
その一方、今回招集されなかった海外組のメンバーは、ここに来てクラブで結果を残したり、コンディションの良さを見せている。
エイバル、代表ともに主力になった乾はもちろん、香川や岡崎もゴールを決めた。本田も足の負傷がどういった状況かは分かりませんが、クラブW杯で積極的なプレーを見せたし、準決勝でグレミオ相手に一泡吹かせようという意欲を感じた。負傷から復帰した柴崎を含め、調子を上げている彼らと23人の枠を争うことになるわけです。
国内組は、来年3月の親善試合までほぼ試合がない。
国内組にとって何よりも厳しいのは、ほとんどの選手がシーズンを終えることです。
天皇杯に勝ち残っているクラブ以外の選手はオフに入ります。逆に海外組の選手は秋春制だから、これからも所属クラブで試合に出場するチャンスがある。W杯メンバー発表前ラストとなる3月の親善試合までに、アピールする機会が多いのは明らかです。
国内組がメンバー入りするためには、来年のJリーグやACLなどの数試合で、圧倒的な結果を出すしかない。だからこそ、このオフの過ごし方が問われる。
試合後のコメントを見る限り、選手たちも不甲斐なさを感じているのは間違いない。大事なのは悔しさをどう来シーズンに見せるのか、です。
今回の完敗を忘れずにオフを過ごしてほしいです。
(構成:茂野聡士)