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これがハリルの考える“現ベスト”だ。
3人選外でも、長谷部誠は外せない。 

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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posted2017/11/01 11:30

これがハリルの考える“現ベスト”だ。3人選外でも、長谷部誠は外せない。<Number Web> photograph by AFLO

ハードワークできるタイプをさらに求めた感のあるハリルホジッチ監督。今回の欧州遠征もまた、日本代表の転換点となり得る。

あえてツッコミどころを探すとすれば……。

デスク「さっき、ツッコミどころはあると言っていたけど?」

二宮「いや、浦和勢の大量招集は“調子がいい”という基準に沿うんです。復帰した西川を含め、槙野、遠藤、長澤、興梠と5人。監督はフッキ、オスカルらを擁する上海上港に勝利したホームの第2戦を視察しています。その試合はボール保持率で下回りながら、監督好みのデュエルに勝って勝利を手にしたわけです。ACL決勝を控えているなか、呼ぶならきちんと起用してほしいというのはありますけど、いい活躍をしたら招集する方針は国内組のモチベーションアップにもつながります。ただ、4人を招集した国内組第2勢力のガンバ大阪は、逆に結果が出ていない。特に井手口は一時期に比べると、調子が上がっていない。それでもさすがに外しませんでしたね」

デスク「なるほど。ハリルホジッチ監督にとっては外せない1人になっている、と」

あらためて感じる、長谷部中心のチーム編成。

二宮「今回のメンバー発表を見てあらためて感じたのは、長谷部中心のチーム編成だということ。先のオーストラリア戦はアンカーに入った長谷部がチームをうまくコントロールしていました。アンカーの横のスペースを狙われると、山口、井手口を使ってスペースを消しています。攻撃でも長谷部にボールが入るところを狙われると、サイドから組み立てるようにさせるなど戦術的支柱かつ精神的支柱でした。長谷部の前のインサイドハーフには、攻守両面でエネルギッシュなタイプを置く。その観点から長澤というイメージが働いたんだと思います」

デスク「ボール支配率にこだわらず、我慢かつ執拗な守備から奪って速攻。あのオーストラリア戦の戦いがベースになるわけだね」

二宮「相手がブラジル、ベルギーですからね。オーストラリア戦のようにうまくいくかどうかは別として、まずはこの形でどこまでやれるのかをテストしたい、と。だからトップの中央には奪ってから体を張って真ん中でボールを収められる大迫に近いタイプにこだわった。普通、うまくいかなかったときに本田、香川、小林、岡崎といった選手で違うバリエーションを持っておきたいじゃないですか。でも監督は、それをしなかった。敢えてチームに“幅”を持たせなかったところに、強い意志を感じますね」

【次ページ】 強豪との連戦でやられた場合、BIG3呼び戻しも?

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