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サッカー韓国代表は燃えているか。
W杯に向けての「マッチメイク論」。
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph byFIFA via Getty Images
posted2017/10/13 17:00
現役時代には6回のリーグ優勝とアジアクラブ選手権優勝などのキャリアを誇ったシン監督。五輪代表、U-20代表の監督を務めた後、48歳でA代表の監督に。
海外組と国内組をキッチリ分けてみた意味はあった。
今回の遠征後、韓国主要メディアからこんな意見が出てきてるのだ。
“やっぱり、国内組の存在は重要”
「不安な“シン・テヨン”コリア。11月には海外組・Kリーガー総集結のテストマッチ」(聯合ニュース)
「コスタリカ? ウルグアイ? “シン・テヨン”コリアの“精鋭招集”で臨む11月のAマッチデーの日程は?」(スポーツソウル)
次に登場する国内組のモチベーションはとてつもなく高い。想像に難くない。
海外組と国内組。一度思いっきり分けてみたことで、価値が再発見された。結果的にそうなったとも言える。
W杯で戦うレベルの国ならば、参考になるはず。
日本は2013年、'15年の東アジアカップなどで国内組のみの代表構成はあるが、逆の事例はない。どんな反応が出るだろうか。海外組のみの代表チーム。日本も人数的には構成が可能ではないか――。
そうなれば、多くの選手が内面で抱える「欧州組の移動の負担、所属チームでのレギュラーはく奪の心配」は軽減される。もちろんいい結果が出れば、それ自体が収穫になる。
“突貫工事感”のあるマッチメイキングは日本文化にそぐわないかもしれないし、たった今、ワールドカップに向かうチームにとっては直接的なプラスになる話でもない。
ただただ、今後の論点の一助になれば。いま、日本がやっていることを別角度から照らし出す、この韓国の事例を徹底的に分析し、頭の片隅にでも置いておいて損はない。