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サッカー韓国代表は燃えているか。
W杯に向けての「マッチメイク論」。
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph byFIFA via Getty Images
posted2017/10/13 17:00
現役時代には6回のリーグ優勝とアジアクラブ選手権優勝などのキャリアを誇ったシン監督。五輪代表、U-20代表の監督を務めた後、48歳でA代表の監督に。
「その時は『国内組だけでやるのか』という批判が」
シン・テヨン監督は25日の会見でこう答えた。
「確かに今年の1月には国内組だけの合宿をやり(シン監督は一時フル代表コーチとして前任のシュティーリケとともに仕事をしていた)、その時は『国内組だけでやるのか』という批判が出た。コーチングスタッフで綿密にプランを練り、問題が出ないように取り組んでいる」
いっぽう、メリットについてはこうも。
「国内組にとっては、緊張感を感じる機会になるだろう。同時に海外組にも機会を与えたい。新しく入ってきた選手をベースにお互い力を合わせることで、チームへの相乗効果を期待したい」
オール海外組という挑戦と、シン監督の意志表明。
欧州遠征は、シン監督にとっては8月31日に就任後初ゲームを戦って以来となる、3戦め、4戦めの試合となった。
この遠征は、ワールドカップまで1年を切った状態での就任、さらに予選突破を渋いスコアレスドローで決めたこと、降って湧いたヒディンク就任待望論……などに対するシン監督なりの返答も意味していた。「オール海外組の代表」はそういった状況でのドタバタ劇にも見えたが、シン監督は目的だけはしっかり見据えていた。
「私はコーチとしても前任者と仕事をした。その立場から選手に要求したとき、そして監督の立場から要求したとき、選手によってどんな反応の違いがあるのかを見たい。選手のスタイルは頭の中に入っているから、実際に接するとどうなのかという点を知りたい」
試合の結果については、「もちろんすべての親善試合には勝つつもりでいるが、負けることもある。ベストを尽くす」と。