“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
J2名岐ダービー伝説、パート2。
史上初、前売り完売の奇跡と……。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2017/10/03 11:00
観客席が満員となった長良川競技場。FC岐阜選手のパフォーマンスも、いやがおうにも上がるというものだ。
「いつかFC岐阜の試合で満員にしたいと思っていた」
試合後、岐阜駅前の繁華街では、FC岐阜のユニフォームを着たサポーターと、名古屋のユニフォームを着たサポーターがお酒を飲んだり、話しながら歩いたりと思い思いの時間を過ごしていた。
サッカーのある日常、そしてJクラブがある街。そこで生まれたダービーマッチは多くの人たちに幸せをもたらし、おらが街の自覚を芽生えさせて、それが地域愛に繋がっていく――。
「当時はJリーグブームもあって名古屋の試合だと、長良川競技場は常に満員で、学生だった私もその中にいた。いつかFC岐阜の試合で満員にしたいと思っていたけど……ついに、それが叶った。だからこそ、次の目標に向かって突き進みたい。FC岐阜がもっともっと岐阜県で定着するように」(林)
林の最初に抱いた夢は、10年経ってついに結実したのだと思う。そして、さらに次の流れを生もうとしているように感じた。次は、FC岐阜でどんな夢を思い描くのか……。