打点といえば4番、というイメージだが実は……。

　今季、NPBでは「打点」をめぐって、ちょっとした異変が起こっている。

　打点を挙げる打順と言えば「4番」と相場が決まっている。少し前まで、MLBでも4番に座って打点をどんどん挙げる打者を「RBIイーター」と呼んだりした。松井秀喜もそう呼ばれたものだ。

　しかし今季の打順別打点を見ると「ん？」という事態になっている。セ・パ両リーグの打順別打点を見てみよう。

■セ・リーグ

＜広島＞
1番30点　2番25点　3番46点　4番57点　5番34点　6番50点　7番28点　8番33点　9番29点　合計332点

＜阪神＞
1番29点　2番17点　3番33点　4番32点　5番29点　6番29点　7番34点　8番29点　9番15点　合計247点

＜DeNA＞
1番18点　2番28点　3番44点　4番36点　5番42点　6番31点　7番22点　8番17点　9番15点　合計253点

＜巨人＞
1番20点　2番12点　3番32点　4番44点　5番41点　6番10点　7番28点　8番10点　9番8点　合計205点

＜中日＞
1番14点　2番12点　3番20点　4番43点　5番32点　6番25点　7番29点　8番17点　9番8点　合計200点

＜ヤクルト＞
1番21点　2番11点　3番29点　4番34点　5番31点　6番19点　7番16点　8番30点　9番19点　合計210点

　広島は6人が30打点以上、強力打線だ。特に6番の50打点が強烈。エルドレッドがここにいるのだ。

　反対に巨人は、4番、5番は40点以上だが6番がわずか10打点。ここで打線がぶつ切りになっている。

　阪神はどかっと中軸に座る打者はいないが、上から下までまんべんなく打っている。若手を抜擢する打線はこうなりがちだ。

楽天の打点の分布が異常事態。

　問題はパ・リーグなのだ。

■パ・リーグ

＜楽天＞
1番38点　2番49点　3番33点　4番32点　5番19点　6番30点　7番31点　8番24点　9番23点　合計279点

＜ソフトバンク＞
1番18点　2番24点　3番57点　4番56点　5番49点　6番14点　7番32点　8番29点　9番22点　合計301点

＜西武＞
1番34点　2番21点　3番57点　4番43点　5番35点　6番37点　7番23点　8番13点　9番18点　合計281点

＜オリックス＞
1番30点　2番12点　3番18点　4番41点　5番24点　6番23点　7番29点　8番19点　9番20点　合計216点

＜日本ハム＞
1番16点　2番19点　3番40点　4番42点　5番44点　6番19点　7番21点　8番13点　9番15点　合計229点

＜ロッテ＞
1番14点　2番9点　3番23点　4番20点　5番31点　6番32点　7番19点　8番25点　9番16点　合計189点

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