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川田将雅がサトノアーサーと狙う
「日本ダービー連覇のシナリオ」
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/05/26 07:00
川田将雅はまだ31歳ながら、史上8人目のクラシック競争完全制覇騎手である。ダービー連覇という勲章が加わるのだろうか。
昨年、川田に敗れたサトノダイヤモンドのオーナーと。
果たして連覇はなるのか。マカヒキは、皐月賞からの乗り替わり2戦目だったが、サトノアーサーは新馬戦の時からずっと手綱をとってきた。「ダービーに向かうのはとくべつなカテゴリーの仕事だと思う」と語る川田がパートナーについて語る。
「(毎日杯2着から、ローテーションが空くが)それをプラスに考えてというところですよね。僕はダービーと言うレースは、時間がすごく大事な気がするんです。実際に(青葉賞などの)トライアルを勝った馬がいまだにダービーを勝ったことがない。アーサーが皐月賞をパスしたのは、この馬にとってはダービーのための選択。ダービーを勝つことに重きを置いている選択でしたから」
状態面には不安はない。ディープインパクト産駒らしい鋭い切れ味は、直線の長い府中でこその感もある。
アーサーのオーナーは里見治氏。去年はサトノダイヤモンドで挑み、わずか8cm差の2着で涙をのんだ。その悔しさを味わわせたのが川田だったわけだが、今年はその里見オーナーの馬で栄冠を狙う。
「去年ダービーでハナ負けしたジョッキーに2歳のうちからこういう素晴らしい馬を任せてくれている。より(オーナーの)ダービーに勝ちたいという思いに応えたいと思いますよね。なんとか一番いい結果が得られるようにアーサーとともに頑張りたいです」
Number927号「ダービージョッキー最強伝説」では、川田騎手をはじめ、現役ダービージョッキーが全員登場しています。川田騎手が初めて乗ったダービーの記憶、そしてダービーへの想いが変わった瞬間については、是非本誌で、ダービー発走前までにご確認ください。