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不倫騒動、相手ファンを尻で挑発!?
チェルシー退団テリーの5大逸話。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2017/04/22 09:00
CL決勝欠場ながらもランパードらとともに歓喜した闘将。その姿は「ジョン・テリーする」との新語を生んだ。
テリーのいないチェルシーは、味方も敵も少々寂しい。
残念ながら、クリスタルパレス戦では勝利をもたらすことはできなかった。後半戦に入ると「自分に出番が来ない方がいい。チームが勝ち続けていることになるわけだから」と健気に言っていたテリーだが、昨年10月の3バック採用後は、故障も重なって完全に控え要員に回っている。その中で彼が持つ神通力も鈍ってしまったのかもしれない。
その3試合後のマンU戦でも敗北をベンチで見届けた翌日、テリーは退団発表声明の中で「まだやれるとは思う」として現役続行を示唆している。以前、チェルシーへの忠誠から「他のプレミア勢はあり得ない」と言っていた当人の意思次第では、ウェストブロムウィッチ、ボーンマス、スウォンジー、そしてプレミア初昇格を決めたブライトンなどが興味を持っている。
心機一転して海外へと新天地を求めるなら、ランパードも引退前に身を置いたMLS、もしくは中東、そして年俸2000万ポンド(約28億円)とも言われる中国の上海上港で、引退前のひと稼ぎという選択肢もある。
いずれにしろチェルシーでは、ロッカールームとファンの胸中にテリーの穴がぽっかりと空く。それと同時にライバルチームのファンも、野次を飛ばす一大ターゲットを失うことになる。
「キャプテン、リーダー、レジェンド」がいるといないでは、心情的に全く異質の存在だ。テリー時代の閉幕には誰もが寂しさを禁じ得ないはず。
これこそアンチとファンを大きく二分したテリーへの、数少ない共通意見か?