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女子マラソン安藤友香と清田真央。
世界に通じる“忍者走り”の秘密。 

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photograph byKyodo News

posted2017/04/17 07:00

女子マラソン安藤友香と清田真央。世界に通じる“忍者走り”の秘密。<Number Web> photograph by Kyodo News

名古屋ウィメンズマラソンでの25キロ過ぎ地点。キルワと競り合う安藤のフォームに注目。

「基本的に足も腕も『振り子』だと思っている」

 選手とともに独自の理論でこのフォームを作り上げたのは、スズキで安藤と清田を指導する里内正幸コーチだ。こう解説する。

「基本的に自分は足も腕も『振り子』だと思っているので、重心部分がしっかりしていれば、どんな腕振りでも構わないと考えています。それが一番動きやすい動きであるならば、問題ないだろうと」

 両選手がフォームの修正に乗り出したのは、スズキに所属してからのこと。マラソンという競技を目指す上で、いかに長い距離を効率よく走れる走り方にするのかを考えたのだ。

「安藤も清田も、腕を動かすことがブレーキになっていたんです。だからそれを外して、走りの効率を上げた。その結果としてああいう腕振りになっただけで、別に腕振りだけを矯正したわけではないんですよ。僕がフォームを修正したからといってみんながみんなああいうフォームになるわけではないです(笑)。たまたま清田と安藤は似ていますけど……」

ケニア人選手の足は、ふくらはぎも含めてみんな細い。

「ケニア人選手は足、細いじゃないですか。ふくらはぎも無駄に使っていないから、非常にすらっとしている。自分の理想は無駄な筋力を使わずに効率を上げる走りだったので、そのイメージに近づける作業をしたんです。

 安藤は昔は結構、腿の前の付け根のところにグッと力を入れて走る感じでした。それだと短い距離はいいですけど、マラソンの距離までは伸ばせないんです。だからその走りを変えたら太腿がスッと細くなった。無駄な筋肉が取れて、使いたい部分の筋肉だけが残った感じです」(里内コーチ)

【次ページ】 「まだまだ、完成形ではないんですよ」

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