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武幸四郎、騎手生活で最後の週末。
兄・豊は「うらやましくもありますね」。
text by
片山良三Ryozo Katayama
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/02/24 17:00
引退式は、26日(日)に阪神競馬最終レース終了後のウィナーズサークルで開かれることとなった。
武豊「騎手として、最高の引き際でしょう」
最後の日曜日は、最終12レースまで騎乗したあと、安藤勝己騎手以来の引退式も用意されている。
胴上げの輪には「騎手として、最高の引き際でしょう。うらやましくもありますね」と弟を見送る武豊騎手もいるはずで、天上から見下ろしているはずの武邦彦さんの、目尻が一層下がったにこやかな表情がいまから想像できてしまう。
週明けからは馬房を持たない技術調教師に立場がかわって、厩舎を構えるまでの1年間、様々な場所で修行を積むことになる。
「決めているのは、月曜日に親父の墓参りに行くこと」と幸四郎。
週末に調整ルーム入りしない生活に慣れるまでには時間がかかりそうだが、墓前に調教師となる覚悟を報告して、あとは幸四郎流の厩舎作りに邁進するつもりだろう。
前途洋々の38歳。
兄弟によるビッグレース挑戦は、もはや夢ではなく、時間の問題となっている。