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“Bリーグ版カープ女子”を目指せ!
千葉ジェッツの企画仕掛人は大学生。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2016/12/02 12:00
千葉ジェッツの看板選手・富樫(右)。田臥勇太との対決も話題になった中で、チームのユニークな取り組みにも注目が集まる。
野球やサッカーに比べて露出が少ないからこそ……。
小さな工夫かもしれない。しかし、そこに千葉の強みがある。Bリーグで最も多くのスポンサーを集められるのは、スポンサーを両手で扱うような心づかいと無縁ではない。
「バスケ界は野球やサッカーに比べれば、今はまだ露出や動員数も少ないわけですから、スポンサードしてくださる企業に少しでも報いたいと強く思っているのが、うちのクラブなのです」
島田社長の語るそんな想いが、スポーツ界のなかでも珍しいスポンサーとの関係となって表れているわけだ。
ファンにSNSで情報を発信してもらうスタイルを推進。
そして、もう一つ、今回の取り組みには興味深い点がある。
様々な特典や仕掛けを用意するかたわら、そこに参加する人には「#ジェッツ女子」というハッシュタグをつけて、TwitterやInstagramなどのSNSに投稿することを求めているのだ。
Bリーグでは世界の公式戦ではじめてLEDを用いたコートを使ったり、様々な取り組みを行ない、話題をさらってきた。FacebookからTwitterやInstagramにいたるまで、SNSを駆使した情報発信は日本スポーツ界の中でもトップクラスだろう。
しかし、ここまでリーグが主導し、力を入れてきたのは、芸能人やスポーツ選手などを使った広告型のものが多い。いわば「上からの情報発信」が主だった。
それに対して、千葉ジェッツプロジェクトが行っているのは、ファン参加型のものであり、「下からの情報発信」である。
バスケに限らず、最近では高校生が店を探すときに、TwitterやInstagramを使うようになっているとも言われる。今回のプロジェクトは、そんなトレンドに合致する。そして、千葉ジェッツのファンが、情報を受け取る側になるのではなく、情報を発信する側に回る。SNSを使い、若いファンがクラブにコミットする仕掛けを作っているのだ。