オリンピックへの道BACK NUMBER
バレーボール新リーグ、今回は……?
募る危機感と、変わらぬ阻害要因。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKyodo News
posted2016/10/02 07:00
オリンピックで女子バレーは人気競技の1つである。観戦したことがある人が多いというのは大きな武器だ。
現状では、バレーボールの発展可能性は低い。
参加チームが男女各6チーム以上の場合リーグを発足させるが、参加募集は11月末までとされている。周到な根回しがあれば別だが、そうでなければ期間はきわめて短い。また新リーグが実現しても、既存のリーグはそのまま存続させるとしている。リーグ間の関係がぼやけたものになりかねない。
ただ、現状のままでは、バレーボールが大きく発展する展望が描けないのもたしかなところだ。
プロ化すれば、成り立たなくなるチームも当然出てくる可能性がある。そうした不安はあるが、そのリスクは企業に左右される今も変わりはない。
「変えていきたい」という声が現場も含め、決して強いとは言えない中で大きな変化を起こすには、強力なビジョンなり、青写真が必要だ。それを打ち出していけるかどうか、説得力があるかが鍵となる。
Bリーグのスタートなど、競技間の競争も激しくなる中で出てきたバレーボールプロ化へ向けた新リーグ構想。
いずれは、Bリーグなど他競技とも提携する、地域ごとに競技の垣根を越えて互いに盛り上げていくような仕組みができれば、面白いと思うのだが……。