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筒香嘉智、独占インタビュー。
「矢印をまとめる」究極の打撃を。

posted2016/09/01 11:00

 
筒香嘉智、独占インタビュー。「矢印をまとめる」究極の打撃を。<Number Web> photograph by YDB

横浜スタジアムに何度もアーチを描き、ファンに歓喜を届ける筒香。その言葉からは求道者の雰囲気が漂う。

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日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

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YDB

 打率.240、4本塁打、12打点(8月29日現在)。

 打ちに打った7月から一転、筒香嘉智の8月の成績は物足りなく感じてしまう。ベイスターズも打線全体がスランプに陥り、5カード連続の負け越しを喫するなど失速した。

 しかし、記録を細かくたどり直せば、主砲の勝負強さは健在だったことが浮き彫りになる。

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 1勝2敗に終わった巨人戦(8/9~11)。DeNAの勝利を決定づけたのは筒香のソロ本塁打によるものだった。

 1勝2敗に終わった広島戦(8/12~14)。2戦目の延長10回、筒香のサヨナラ打で勝利をもぎ取った。

 1勝2敗に終わった中日戦(8/19~21)。やはり2戦目、初回に飛び出した筒香の36号が、終わってみれば決勝弾になっていた。

 筒香のバットがもたらした3つの勝利がなかったら――「失速」などという生易しい表現ではなく、もはや「転落」とでも言わなければならないような状況が生まれていたはずだ。

「どういう自分たちであり続けるか」を意識して。

 だが8/23~25、CS出場権を争う4位・阪神との直接対決では、投手陣が崩壊。4番の奮闘も及ばず3タテを食らって、ついに0.5ゲーム差まで詰め寄られた。上を見れば、首位を走る広島にマジックが点灯していた。

 筒香にインタビューする機会を得たのは、チームがそんな危機的状況に直面していた時だった。筒香は表情ひとつ変えずに言った。

「(他チームの)結果というものは僕たち自身が左右できるものではないので。僕たちにできるとすれば、『どういう自分たちであり続けるか』ということ。相手が何位とか、下がどうとか、そういうものは全く関係ないですね」

【次ページ】 体の中は動いてます。でも、いろんな矢印が出る。

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