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衝撃112秒KO、村田諒太の世界戦は?
ミドル級に君臨する「二大巨頭」次第か。
posted2016/07/25 11:40
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph by
AP/AFLO
ロンドン五輪金メダリストの村田諒太(帝拳)が現地時間23日、数々の名勝負が繰り広げられた米ラスベガスMGMグランド・ガーデン・アリーナのリングに上がり、ベテランのジョージ・タドニッパ(米)に初回1分52秒TKO勝ちした。これで村田は2013年のプロデビューから11連勝(8KO)をマーク。世界挑戦を期待する声は高まるばかりだが、はたして村田が世界タイトルマッチの舞台に立つ日はいつくるのだろうか。
村田のラスベガス進出第2戦はあっけないとも言える幕切れだった。対戦相手のタドニッパは先制攻撃こそしかけたものの、これをブロッキングで防いだ村田が重量感のあるジャブ、右ストレートを繰り出していくと、たちまち試合の優劣は明らかになった。村田が右を決めて、左ボディブローを突き刺すとタドニッパは早くもダウン。立ち上がったところに、村田が右をこれでもかと打ち下ろすと、主審がストップを宣告した。わずか112秒のKOショーだった。
では、村田の世界戦はいつ実現するのか?
現地からの情報によると、試合から一夜明けた24日、記者会見に応じた村田は「アピールはできたかなと。一歩なのか半歩なのかはわからないが(世界に)近づけたと思う」とコメント。試合後、村田が契約するトップランク社のボブ・アラム氏も「コンプリートファイターになった」とそのパフォーマンスを絶賛した。
村田の世界ランキングは現在、WBOとIBFが3位、WBCが4位、WBAが9位で、いつ世界挑戦をしてもおかしくない位置につけている。帝拳ジムの本田明彦会長は「いつでもできたらやる」とやる気を示した上で、ターゲットとするWBO世界ミドル級王者、ビリー・ジョー・サンダース(英)との交渉がまとまらない場合は、11月にノンタイトル戦を組む考えを明らかにした。
では、村田の世界挑戦は11月の次、あるいはその次に実現するのかといえば、状況は極めて流動的と言わざるをえない。その理由の1つは、サンダースの動向、ひいてはミドル級の現状ということになる。