土井正博の名言

若い時に苦しんで、あとでいい思いをするか、若い時に楽をして、あとで苦しむか。苦しむ時期は必ずどこかにあっていい。

土井は西武のコーチ時代、清原和博をはじめとする若手を鍛え、チームの主力選手へと育て上げた。松井稼頭央（現楽天）も土井が育てた選手のひとり。就任2年目の東尾修監督から松井をスイッチヒッターにしたいと頼まれた土井は、連日泊まり込みで指導にあたった。「あの時、同じようなクラスの選手が3～4人いた。死ぬ気で必死に耐えたのは松井だけ」という。極限まで自分を追い込んで苦しみぬく──一流選手が誰しも通ってきた道なのであろう。

Number596号(2004/02/19)