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小野伸二が語る“運命を変えた一戦”。
「プロサッカー人生でピークは……」
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byYoichi Nagano
posted2016/05/12 07:00
2014年から北海道コンサドーレ札幌に所属している小野伸二。天才少年と呼ばれた男はいま36歳になった。
小野のサッカーを一番変えた一瞬。
「やっぱり'99年のフィリピン戦のときのけがというのが、僕の中では、僕のサッカーを一番変えた一瞬だったんですね」
今回の『NumberPLUS』の取材を開始したとき、キャンプ地の沖縄で小野が最初に口にしたのが、シドニーオリンピック・アジア地区1次予選でのフィリピン戦だった。
これまで幾度も触れられてきた、フィリピン戦の「前と後」が、やはり小野の口を突いて出る。
「今でも、『あれがなかったらなあ、どうだったんだろうなあ』と思うことは思います。でも、そんなこと言っても……。今でも、そうですね。自分にとってプロサッカー人生でピークはどこといったら、やっぱりあのころですね。僕が一番よかったなと思う時期は。現在は周りに言われてるほどではないと思うし、『自分が納得してサッカーやってたな』と思うのが、やっぱりあのときぐらいだったんで、全然違いますね」
「早すぎるじゃないですか」
淡々と、静かな口調で話されると、なおさら本人にとっての重さを感じてしまう。「でもね」と小野は明るく言う。
「早すぎるじゃないですか、プロに入ってまだ2年目なんです(笑)。そこを中心に考えると、今度は先が長すぎるでしょ(笑)」
結局、『NumberPLUS』で語ってもらった「運命を変えた一戦」は別の大会の別のゲームになった。
そのゲームについては、関係者たちの証言が重ねられて、ノンフィクション作家・平山譲氏によって重層的に描かれているので誌面をお読みいただきたい。
また今回の取材で、小野伸二が「ある衝撃的な告白」をしている。天才小野がそこまで追い詰められていようとは、明るい笑顔から窺い知れなかった。これも記事内にすべてが書かれている。