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驚愕したガンバの新スタジアム。
募金140億円で作った“手づくり感”。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byToshio Ninomiya
posted2015/10/30 10:40
視線の高さが変わらないこともあり、ピッチまでの距離は本当に近い。サッカー観戦はもっと面白くなる。
大規模再開発で、観客動員も増えるか。
ガンバは吹田市から指定管理者に任命され、約48年という長期契約を結んだ。この意味は非常に大きい。契約が短期間だと大型の設備投資は難しくなる。長期に及ぶことで積極的なスタジアム事業も可能になるからだ。
新スタジアムの周辺は大掛かりな再開発に着手していて、大型商用施設も建設中。昨シーズンにおけるガンバ大阪の1試合平均観客動員数は1万4749人。新スタジアムで戦う来シーズン以降、2倍以上の観客を集める必要があるためにこれからが本当の勝負になってくる。商用施設に集まる人々を呼び込んでいかなければならない。
観客の満足度を上げていくアイデアの具体化や、行政とタッグを組んで観光の目玉に置いてもらうような働きかけも始まっている。
ガンバ大阪の熱意、クラブを応援する人々、行政の協力……全員で完成させた手づくりの新スタジアムは新シーズン前の来年2月にこけら落としが予定されている。
ピッチまでの距離が近いばかりじゃない。
選手、クラブとの距離もグッと近く感じる、そんなスタジアムである。