スポーツ・インサイドアウトBACK NUMBER
サマー・トレードと玉突き現象。
~プレーオフを懸けた夏の風物詩~
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byGetty Images
posted2015/07/31 18:00
ロイヤルズにも早速溶け込んだ気配をかもし出しているジョニー・クエト。トルネード風の投球フォームも個性的な、見ていて楽しい投手である。
ペナントやワイルドカードを争うための新戦力は?
動きそうな選手は、ほかにもいる。オールスターで三者連続三振を奪ったレッズの抑えの切り札アロルディス・チャップマン。つい先日、ノーヒッターを達成したばかりのコール・ハメルズ(フィリーズ)。鳴り物入りで入団したものの、いまのところ期待外れに終わっている(ロードに出るとさっぱり打てない)ジャスティン・アプトン(パドレス)。
チャップマンは、ナショナルズ、ブルージェイズ、タイガースが狙っている。ハメルズの行く先はドジャースが最有力だが、カブスやレンジャーズという目もある。アプトンはロイヤルズ、ジャイアンツ、メッツあたりが触手を伸ばしている。
いずれにせよ、今後の動きはペナント争いやワイルドカードの競り合いと密接にかかわってくる。いま挙げた選手以外にも、クリス・デイヴィス(オリオールズ)やジェフ・サマージャ(ホワイトソックス)、カルロス・ゴメス(ブルワーズ)や上原浩治(レッドソックス)といった意外な名前が浮上してくる可能性は十分にある。しばらくはトレード情報から眼を離さずにいよう。