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DeNAが目論む「脱・勝利の方程式」。
中畑監督が若手を一軍に呼ぶ理由。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2015/07/22 10:40
20日時点で、セーブ数では呉昇桓を1差で追う山崎康晃だが、防御率は呉の2.91に対して1.72。頼りたくなる気持ちはわからないでもないが……。
守護神・山崎にもメジャー流の「3勤1休」を!
8月はペナントレースの趨勢を占う意味で重要な時期であり、休みなく戦ってきた選手にとっては肉体の疲労がピークに達する。投手の継投をとっても、ここからが指揮官の腕の見せどころなのかもしれない。
例えば、守護神の山崎だ。
ここまでフル回転で登板してチームの勝利に貢献しているとはいえ、首位争いのなかでマウンドに立ち続けたプレッシャーと疲労の蓄積を考慮するのなら、今までどおり快投を演じられる保証はない。
そこで必要となるのが、一軍に新たに加わった選手たちの活躍だ。
仮に山崎のパフォーマンスが低下していると首脳陣が判断すれば、メジャーリーグのように、「3連投したら1日は休ませる。登板間隔が3日空いたら負け試合でも登板させる」といった起用法も検討に値する。さらに山崎の穴を埋めるべく他の選手が奮起すれば願ったり叶ったりだろう。萬谷や福地など、今はまだ一軍経験は少ないが、着実に結果を残しつつある選手や、他にも若い力が一軍で奮闘すれば、DeNAのような若手が多いチームは必ず勢いに乗る。
17年ぶりの頂点へ――。中継ぎ陣がDeNAの本領を発揮させる。