岩渕健輔、ラグビーW杯と東京五輪のためにBACK NUMBER
勝っても「格付け」が変わらない!?
世界のラグビー界は驚きの階級社会。
text by
岩渕健輔Kensuke Iwabuchi
photograph byWataru Sato
posted2015/03/11 10:30
岩渕健輔氏がGMについてから、日本ラグビーの強化試合の相手は一気に豪華になったように見える。しかしその陰では、地道な交渉が重ねられていたのだ。
2019年まで埋まったテストマッチスケジュール。
また今年以降についても、6月に行なわれる分のテストマッチに関しては、実は2019年までの対戦カードが、強豪国の間で既に決められてしまっています。具体的なカードの内容は言及できませんが、代表の強化を図るためには、日本はかくも狭い枠の中に割って入っていかなければならないのです。
私たちは2019年のワールドカップを迎える時には、優勝を狙うと宣言できるようになっていなければならないし、前哨戦となる今年のイングランド大会では、是が非でも「目に見える結果」を出さなければなりません。そのために私が協会のスタッフと共に日夜必死で取り組んでいるのが、世界のラグビー界の「目に見えない壁」を破る試みなのです。この壁を超えた時、世界一という文字はもっと鮮明に、より肉感を伴って見えてくるはずだ。私はそう考えています。
(取材・構成:田邊雅之)