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“文系野球の聖地”の書店が選ぶ
2014年「野球本」アワード、1位は!? 

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村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

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posted2015/01/14 10:40

“文系野球の聖地”の書店が選ぶ2014年「野球本」アワード、1位は!?<Number Web> photograph by Hidenobu Murase

ファン垂涎の「野球本」が積み重なるOBCTDCの棚。店内の一角には巨人軍選手のポスターやつば九郎のサインなども飾られている。

カープ本から唯一のランクインは、この2人。

第5位 『プロ野球12球団ファンクラブ全部に10年間入会してみた! ~涙と笑いの球界興亡クロニクル~』(著:長谷川晶一 集英社)

 12球団の公式ファンクラブすべてに10年間自腹(総額約70万円!)で入会し続けた男の戦いの記録。12球団×10年間で正味120年分のファンクラブサービスの歓喜、哀しみ、切なさ等々を一身に受け止め、それを克明にリポートしたもうひとつのプロ野球史。5月発売。

「ファンクラブを題材にした本ですからね。最初はどんなもんかなぁと半信半疑でしたが、フタを開ければ初版で入れた50冊があっという間に完売。特定の球団のファンや年齢、性別という偏りはなく売れましたね。共通の傾向があるとすれば、“普段から野球帽をかぶっている”という人でしょうか。熱狂的な人というか……」

――著者の長谷川晶一さんも、ずっとカラスコマスク(楽天のファンクラブ特典)をかぶってましたもんね。

「“ファンクラブ”にスポットを当てたこの本が売れたことで、野球本に新たな可能性をもたらしたといえるでしょうね。今後の野球本の展開にも期待します」

第4位 「菊池涼介 丸佳浩 メッセージBOOK ~キクマル魂~」(著:菊池涼介/丸佳浩 廣済堂出版)

 カープの人気選手2人「キクマル」コンビの共著。それぞれの野球観やプライベートを綴ったほか、2人のロング対談やチームメイトが語るキクマルの素顔に迫ったキクマルだらけの一冊。8月発売。

「2000年代の中頃までは、出せば売れるのは阪神本でしたが、近年はそれがカープになっている傾向がありました。今でも刊行点数が一番多いのは阪神。続いて広島、そして巨人という感じですね。

 昨年は特にカープ本が大量に発売されて、年末には『カープ本100冊。全部読んでみた』(編著:広島野球ブックフェア実行委員会 広島出版)なんて本まで出る始末。その一方で早々に消えていくカープ本も多く、急激なブームが起こった反動が今年来ないか心配ですね。この本は8月のおわりの発売でも売れました。さすが今人気のキクマルといったところでしょうか」

――売れた売れたと話題になったカープ本も結局ベスト10に入ったのはこの本だけですか。

「うえむらちかさんの『カープ女子 うえむらちか&広島東洋カープ 2014年の軌跡』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)は今とても売れているんですけどね。シーズン後の発売だったので惜しくもランクインしませんでしたが、年初だったら上位だったでしょうね。女子向けでいえば、実はカープよりも『GIRL'S GIANTS』(主婦と生活社)が圧倒的に売れました。ムックなのでランキングから外していますが」

【次ページ】 いよいよベスト3をまとめて発表!

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