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問われる「チーム力」。
~世界陸上での苦戦を生かせるか~
text by
小川勝Masaru Ogawa
photograph byGetty Images
posted2013/09/25 06:01
新谷仁美は、今年のモスクワ世界陸上1万mで、レース終盤まで先頭を走る積極的なレース展開で5位に入賞した。
世界陸上が終わって、福士加代子が女子マラソンで久々の銅メダルを獲得、1万mで新谷仁美が5位、棒高跳で山本聖途が6位、20km競歩でも西塔拓己が6位、そして最後に男子マラソンで中本健太郎が5位と、日本陸上界は、今後さらに上位を狙えそうな選手が結果を出した。
だが日本選手団全体を見渡すと、予想を下回る成績に終わった選手のほうが多かったことは事実だ。7月末から8月にかけて行なわれた世界水泳の日本代表と比べると、陸上の場合、自己ベストはもちろん、今季ベストにも及ばない成績で終わった選手が目立った。水泳の日本代表は、世界大会で自己ベスト、今季ベストを出す選手が多い一方で、陸上の日本代表は、世界大会になると記録を落とす選手が多い。今年の場合、両者の実情はどうなっていたのか、詳しく見ていこう。