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200億円の男、ベイルが残留濃厚。
トッテナム、悲願のCLへ視界良好。  

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2013/07/18 10:30

200億円の男、ベイルが残留濃厚。トッテナム、悲願のCLへ視界良好。 <Number Web> photograph by Getty Images

昨季リーグ戦33試合出場、21ゴールのチーム得点王となり、トッテナムはベイルのワンマン・チームとまで言われた。

ベイルのパートナーとなるストライカーは誰か。

 但し、補強の最重要課題はセンターFWの獲得にある。昨季のレギュラー格は、デフォーとエマニュエル・アデバヨール。前者のリーグ戦11得点はベイルに次ぐチーム2位だが、プレミアではトップ10圏外。後者は5得点の期待外れに終わった。決定力の高いストライカーがいれば、ベイルのリーグ戦アシスト数が「8」に留まることはなかった。

 交渉が進んでいると思われたダビド・ビジャは、アトレティコ・マドリーに奪われたが、時を同じくして、クリスティアン・ベンテケ獲得の可能性が浮上した。所属するアストン・ビラに移籍志願を告げたベンテケは、ビジャとは違い、フィジカルを武器とするタイプ。一見すると、ポゼッション志向のビラスボアスの好みではない。しかし、昨季のトッテナムは、速攻カウンターやアーリークロスも織り交ぜたサッカーをしていた。

「チェルシーでの失敗から学んだ。異なるスタイルを持ち込めると思ったが、プレミアの選手やファンが好むスタイルも尊重するべきだった」

 という、指揮官の反省が生かされている。高さと強さに、機動力も備えた1トップが生きる可能性は十分。ベンテケには、プレミア1年目にしてベイルに次ぐリーグ4位の19得点という、昨季の実績もある。移籍金はビジャの数倍の約38億円と見込まれるが、年俸はビジャより遥かに安い3億円台。22歳のベルギー代表FWには、31歳のスペイン代表FWにはない、高額で転売可能という将来的な付加価値もあり、経営陣が移籍金額のクラブ記録再更新を覚悟しても不思議ではない。

 ビラスボアスが、攻撃の「要」と位置付けるベイルが残り、周囲の得点力も増せば、仮に守備力が横ばいでも、3位チェルシーとも3ポイント差で昨季を終えたトッテナムが、僅差のトップ4争いを勝ち抜く確率は増す。めでたく4年ぶりのCL出場権獲得となれば、ベイルは、更にもう1年、トッテナムの主役としてワールドクラスへの「下積み」を続ける決心をするのではないだろうか? 来年7月には、「残留」を公言済みの『BALE 11』が、新ユニフォーム発表会場にいるかもしれない。

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