スペインサッカー、美学と不条理BACK NUMBER
最強バルサに暗雲が立ちこめる……。
ビラノバ監督、病気再発で戦線離脱。
text by
工藤拓Taku Kudo
photograph byMarcaMedia/AFLO
posted2012/12/22 08:03
手術することを発表したロセイ会長らの19日の会見には、監督を心配したシャビ、イニエスタ、プジョル、バルデスらの姿もあった。
復帰時期は未定……指揮官離脱の影響は計り知れない。
20日14時31分、クラブは腫瘍の摘出手術は無事成功したと発表した。今後6週間は放射線治療などを続けながら、回復の進み具合によって現場に復帰するタイミングを図っていくことになるようだ。そして、横浜フリューゲルスのコーチという経歴を持つ現アシスタントコーチのジョルディ・ロウラ氏が暫定監督を務めることになった。
病気再発のニュースが出た数時間後、地元メディアには元バルセロナB監督で現在フリーのルイス・エンリケ、現バルセロナB監督のエウセビオ・サクリスタン、そしてニューヨークで休養中のグアルディオラの名が代役候補として取りざたされていた。だが、この情報に対するスビサレッタの返答は明確だった。
「我々の監督はティトだ。彼が今後も監督を続ける」
全てがうまくいっていたバルセロナに突如訪れた指揮官の離脱は、今後チームにどのような影響をもたらすだろうか。
離脱の期間を含め、今はまだ先行きが読めない。ただ言えるのは、その影響が第2監督だった昨季の離脱より確実に大きいということだけだ。