スポーツはカタチから入る方なんですBACK NUMBER
ミラーレス一眼カメラなら、スポーツの決定的シーンを素人でもキレイに撮れる!?
text by
奥山泰広&高成浩Yasuhiro Okuyama & Seikoh Coe(POW-DER)
photograph byNanae Suzuki
posted2012/11/27 12:10
シャッターチャンスのタイムラグをほぼゼロに!
奥山 あれあれっ? じゃあ、なんで相変わらずミラー付きの一眼レフがあるんですか?
高 う~む、いろいろ諸事情があるんだけどね……。まぁ、簡単に言ってしまうと、光学ファインダーから被写体を見たいからなんだな。特にプロカメラマンは!
奥山 言ってることがよくわかりませんが!?
高 ミラーレスの場合、被写体はレンズ→撮像素子→画像エンジンを経て、ボディ後部の液晶に映し出されるわけなんだけど、その液晶の像はリアルタイムじゃないんだよ。ま、言うならば、テレビのデジタル地上波が完全にリアルタイム放送にならないのと同じで、ミラーレスの場合もほんの僅かだけど遅れた像を見ているんだな。
奥山 そう言えば、息子のサッカーの試合でキックシーンを撮ろうと思ってシャッターを押しても、蹴り終わったポーズが多かったなぁ。
高 プロカメラマンはその一瞬のズレが嫌だから、ミラー付の一眼レフを使って、ファインダーからリアルタイムの被写体を捉えているんだ。
奥山 むむっ、すると、高さんが買ったNEX-6だって僅かながらタイムラグがあるんでしょ? 天皇杯のゴールシーンや有馬記念の競り合いが、しっかりと撮れないんじゃないんですか?
高 ちっちっ、ノープロブレム! メカニカルなシャッターと同調して、電子制御のシャッターがピント→露光を的確に判断し、シャッターを押してからのレリーズタイムラグを約0.02秒までに短縮。しかも、画像処理エンジン「BIONZ」の最適化によって、トータルレスポンスが大幅に向上しているんだ。だから、たいていのスポーツシーンは逃さないよ。
奥山 映画『シェーン』のアラン・ラッドの速撃ちが0.6秒ですから、NEX-6の0.02秒はメチャメチャ速いですね。
高 往年の西部劇だな……またずいぶん古い例えを持ち出したね(笑)。
動きのあるスポーツシーンに最適な機能を満載。
高 また、このNEX-6には新開発の「ファストハイブリッドAF」が搭載されているんだ。従来のオートフォーカスに加え、イメージセンサー上に配置された像面位相差オートフォーカスセンサーを組み合わせることで、フォーカス速度と精度をアップ。撮影シーンに応じて、最適なピントを合わせてくれるってわけだ。
奥山 あの~、専門用語ばっかりで、ちんぷんかんぷんなんですけど。つまるところ、どんな場面で役立つ機能なんですか?
高 箱根駅伝の沿道で撮影するときなんか、とても好都合だろうね。従来のコントラストオートフォーカスだけだと、コントラストの高い背景にピントが合ってしまいがちなんだ。でも、このNEX-6なら手前の走者にも、ぴったりピントが合うんだよ。
奥山 へえ~、高さんなら平塚中継所あたりまで自転車で行って、海岸沿いのストレートで撮影するといいんじゃないですか。
高 しかも、まぎれもない一眼レフだから、レンズをいろいろ付け替えることができるのがいいよな。広角、マクロ、望遠、ズームなど、既に8タイプあるから、とりあえずはスタジアムでの撮影用に、55-210mmくらい買っておこうかな。今後も高性能なレンズが増えていくから、用途に応じて揃えていくのも楽しみだね。その他、総画素数約1670万画素だろ、圧倒的な低ノイズを実現した最高ISO感度25600だろ、オートホワイトバランスだろ……え~と、明るさ調整&角度調整できる液晶モニターだろ……それから、手ブレ補正……。
奥山 高さん、机の陰に取説が見えてますよ。もう、いいですって。最新のデジカメが多機能搭載で優れていることはわかってますから!