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新・北の湖体制にかかる、
相撲界改革への期待。
~協会幹部の顔ぶれを見る~
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2012/02/15 06:00
4年ぶりに返り咲いた北の湖。協会のガバナンスや年寄名跡の扱いなど、問題は山積みだ
日本相撲協会が新体制でスタートを切った。弟子の不祥事で、当時の北の湖理事長が辞任したのは'08年のこと。史上初の「理事長再登板」については、土俵内外での温度差があるようだ。土俵外では、「一般社会では通用しない人事では」「人材不足か」との声が上がるが、「懸案である公益法人化問題で、体制立て直しが急務。こんな時だからこそ、経験と人望がある北の湖さんなんです」と、「土俵内」の親方は声を揃える。
朴訥とした口調の強面ながら、実は北の湖理事長のその存在は、角界において大きい。古参記者がこう解説する。
「人の話に聴く耳を持つ、気配りの人。政財界や有識者のブレーンから、現役時代を知る居酒屋の親父まで、幅広く付き合える人徳がある。一癖ある角界の男たちを締められる、説得力を持つ存在だ」