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ゴタゴタ続きのレッズを救えるか?
梅崎司が想う、いま選手がすべきこと。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byNIKKAN SPORTS/AFLO

posted2011/10/27 10:31

ゴタゴタ続きのレッズを救えるか?梅崎司が想う、いま選手がすべきこと。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS/AFLO

腰痛、右膝前十字じん帯損傷、右膝半月板損傷……度重なる怪我に泣かされてきた梅崎だが、レッズの救世主となるか?

 10月22日に浦和レッズが横浜F・マリノスに2-1で逆転勝ちし、J2降格圏から脱出。10月29日に行なわれるナビスコカップ決勝に向けて、チームに勢いを付けることが出来た。

 弾みを付けたのが、そのマリノス戦で決勝ゴールを決めた梅崎司だ。

 ゴールは、見事な一撃だった。素早いリスタートをした柏木陽介からパスを受けると、そのまま中央に向けてドリブル。右からエスクデロ、左では原口元気が走り込み、中澤佑二と栗原勇蔵に対し、3対2の数的優位を作り出した。梅崎はそのまま左右の二人を意識しながら目前のスペースに突進し、左足で豪快なゴールを決めたのである。

「もっと、深くまで突っ掛けても良かったけど、セル(エスクデロ)と元気がフリーランしてDFをつってくれたんでね。真ん中にスペースが空いて、コースが見えたんで、思い切り振り抜いたんです」

 それは、ゴタゴタ続きで瀕死の状態にあった浦和を救う、価値ある一撃だった。

残留争いのまっただ中に、2年ぶりでスタメン出場した梅崎。

 今季の浦和は、やることすべてがチグハグだった。

 潤沢な資金があるのに、有力な外国人選手を取らず、逆に唯一の得点源だったエジミウソンを放出。コストカットを推し進めるフロントは、必要とすべき選手を獲得せず、浦和は強さも魅力も失って行った。

 結果が出ないことで、柱谷幸一GMを9月に解任。そのショック療法も利かず、チームはズルズルと順位を下げた。

 10月15日、埼玉ダービーで大宮に負けて、ヴァンフォーレ甲府に抜かれてJ2降格圏の16位に陥落。ペトロビッチ監督は、その試合後、シーズン後の辞意を表明。リーグ戦の残り5試合を指揮する予定だったが、その5日後に突如解任され、堀孝史ユース監督が新監督に就任したのである。

 一方、梅崎自身も2008年に浦和に入団して以来、2009年、2010年と故障に泣き、チームに貢献できず、悔しい思いをしてきた。今年はベンチにも入れず、悶々とした日々を過ごしてきており、敗れた大宮戦がリーグ戦では2年ぶりのスタメン出場だったのである。

「僕がレッズに入ってきた時、まさか残留争いするなんて思ってみなかった。でも、これが今の自分に与えられた状況だし、今までケガばっかりして、レッズに何もできなかったんで、残留に少しでも貢献するのが自分の役割だと思っています。それだけにリーグ戦、久しぶりスタメンで出た大宮戦に負けたのは、キツかったし、メンタル的にもかなり来ましたね。

 ただ、内容は悲観するようなものじゃなかった。むしろ、ペトロさんの4-4-2は、うまく行き始めていたと思うんです。だから、監督交代は、いろいろ思うところがありましたね。監督だけじゃなく、選手にも責任があると思うんで……」

【次ページ】 堀新監督の戦術は「すごく理解しやすかった」。

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