プレミアリーグの時間BACK NUMBER
ファーガソンによる世代交代が成功。
次世代のマンUの姿が見えてきた!
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byREUTERS/AFLO
posted2011/09/01 10:30
トッテナム戦でゴールを決めたアンデルソンは23歳。アシストは20歳のウェルベック。25歳のルーニーがベテランに見えるほどの若いチームが再び欧州の頂点を目指す
今年26歳のルーニーだが若手への影響力はカントナ級?
そして、キーマンのウェイン・ルーニーも今年で26歳とまだまだ若い。トッテナムからの2点目にも絡んだルーニーは、首の筋力を駆使したヘディングでチーム3点目を決めた。テレビ解説者に転身した元同僚のガリー・ネビルには、「植毛前の昨季なら、ボールが滑ってシュートは枠外だっただろう」とからかわれたが、頭部の見た目も若返ったエースは、続くアーセナル戦でも完璧なFK2本を含むハットトリック。心身共にリフレッシュした夏を経て、3試合5得点と好スタートを切っている。既に出場試合数が300を超え、得点数も150点台に載せたマンUでの実績を考えれば、今季のルーニーには、他の若手に対して1992年のエリック・カントナばりの影響すら期待される。ファーガソンが第2世代チームの旗手として呼び寄せた当時のカントナも26歳だった。
ファーガソンが、最後に30代の即戦力を完全移籍で手に入れたのは、ローラン・ブランを獲得した2001年。以来、この8月30日で丸10年が経過した。その間にマンUにもたらされた主要タイトルの数は、CLを含む「10」。年末で70歳の名将は、若いエネルギーに満ちた第4世代チームの指揮官として、クラブ通算20度目のリーグ優勝を見据えている。