日本代表、2014年ブラジルへBACK NUMBER
元日本代表・奥大介が語るW杯予選、
「勝ち抜くための3つのポイント」。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byNaoya Sanuki
posted2011/08/29 10:30
アジアカップ優勝や日韓戦の大勝など、ザックジャパンとなってから負け無しの日本代表。着々とチームの基盤は固まっているように見えるのだが……
「残り15分での戦い方を、もう一度意識してほしい」
予選前に韓国戦を消化できたことは、本番と近い雰囲気を味わえた意味でも大きかったと奥は語る。しかし、懸念材料がまったくないわけではない。得点こそ奪われなかったが、韓国戦の終盤に押し込まれてしまったことは奥の目にも不安に映っている。
「簡単にシュートまで許してしまっていたことが凄く気になりました。相手にシュートの精度が足りなかっただけで、ゴールを奪われていてもおかしくなかった。コンパクトに保っていた守備が段々と間延びして、ボランチと最終ラインの間が広くなっていた。ジーコジャパンのときもそうでしたけど、試合というものは終盤になってよく動くものです。もし、勝利寸前で追いつかれたりすると、精神的なダメージも出てくる。W杯予選は1点が命取りになることもある。残り15分ぐらいの戦い方というのを、もう一度意識してほしいと思います。
とはいっても、今のザックジャパンは若くても経験豊富な選手が多いので、大きな心配はしていません。“日本には太刀打ちできない”と相手にそう思わせるぐらいの強い戦いをしてほしい。今のザックジャパンなら、それが可能でしょう。そのためにもまず、北朝鮮との初戦にしっかり勝っておく必要があります」
一番の敵は過度のプレッシャー、最大のライバルは北朝鮮、キーマンは香川、岡崎──。
まずはザックジャパンが3次予選でどのようなスタートを切ることができるか、そこに注目が集まる。