「東海岸の球団には移籍しない」との噂も飛び交い……。

　ヤンキースは開幕当初から先発陣に不安を抱えていると言われており、プレーオフでの戦いを見据えた時に実績のある先発が是が非でも欲しい。キャッシュマンGMは、「打者の補強は積極的には考えていない」と発言しており、裏を返せば先発の強化を重点的に進めているということだ。

　対するレッドソックスは、松坂大輔、レスター、バックホルツが故障者リスト入りしていたこともあり、駒が不足している。そこでクオリティ・スタート達成率の高い先発の補強を考えるのは自然の流れである。ただし、レッドソックスは例年に比べ積極的にトレードには動いていない様子だ。

　東海岸の球団にとって気になっているのは、「黒田は東海岸の球団には移籍しない」という噂があることで、ヤンキースは代理人にその確認をしたという情報もある。

　野茂英雄が1995年にアメリカに移籍して以来、これほどトレード期限に話題になった日本人選手はかつていなかっただろう。

　それほど黒田博樹の価値が高いということだ。