Column from GermanyBACK NUMBER
05年の『ドイツサッカー大賞』を発表します。
text by
安藤正純Masazumi Ando
photograph byNaoya Sanuki
posted2005/12/22 00:00
全国5000万人(推定)のドイツサッカーのファンの皆様、お待たせいたしました。これより『ドイツサッカー大賞』の受賞者を発表します。
これは今年度より新たに創設された表彰制度で、私安藤が個人的な思いをタップリ込めて「いかにドイツサッカーに貢献したか」を独断と偏見で選ぶものです。受賞者には副賞として……、名誉だけを差し上げます。
それでは発表します。堂々の第一位はアリアンツ・アレーナでありあんつ。
受賞理由=(1)ユニークなデザインと機能性でミュンヘンの新名所となり、世界中の建築家の関心をひいた。当然、耐震偽装問題などありません(2)バイエルンの主催試合をすべて満員にし、TSV1860の主催試合も平均4万5000人を動員、両クラブの財政改善に大きく寄与している(3)スタジアムのロゴを巡りUEFAとひと悶着を起こし、金持ち同士の喧嘩を提供してくれた。
第2位はバイエルン・ミュンヘンですバイ。
受賞理由=(1)大ドイツ帝国チームを着々と築き上げ、1強17弱態勢を磐石にしつつある。残るはチャンピオンズリーグ優勝だけですバイ(2)日本との友好関係を真剣に考える世界唯一のクラブ。とはいえ、あまりその実態が紹介されないので今後も広報努力が必要ですバイ。
第3位はベルダー・ブレーメンだベー(千葉訛り)。
受賞理由=リーグ優勝を争うチームながら、昨季はチャンピオンズリーグで記録的なボロ負けを続けてドイツの名誉を著しく傷つけた。心機一転、今季に挽回を図ったもののバルセロナにまたもや弄ばれ、スペイン偏愛主義者どもを喜ばせた。しかし悪運が強く、漁夫の利を得て決勝トーナメントに進出。強いのか弱いのかサッパリ分らぬことが魅力の1つとなった。
第4位は、おまっとうさん、アッサウアーGMです。あっ、そー、ウワー!
受賞理由=人間、権力を持つとこうまで傲慢、独善的になるかの生ける標本。今季もラングニック監督を突然解雇し、熱烈なシャルケファンから猛烈な抗議を受けた。“シャルケ劇場”は舞台もお客も超一流。でも経営者は保身と自己満足しか考えていない。早く誰か、コヤツに刺客を送ってくれ!
第5位はトラパットーニ監督。あれ、まだ居たリアーノ?
受賞理由=守ることしか思考回路が働かない老人は、10年前の魅力溢れる攻撃型チームを180度変身させることに大成功。これも彼一流のトラップ(罠)なのか。でも罠に引っかかったファンはたまらない。
最後に番外の発表です。それはドイツ代表チームです………。場内、静まり返っております。あるいは無反応なのか、それは私にもわかりません。拍手をするかブーイングを浴びせるか、本日の出席者は「半年後に決める」と言っています。それまで結果を待ちましょう。
以上、仮想「ドイツサッカー大賞」授賞式の会場からお伝えしました。