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悔しき敗戦を糧に
再起を期すジェイムス。
~NBAファイナルを振り返って~
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byNBAE/Getty Images
posted2011/06/27 06:00
ファイナルでは1試合平均17.8得点と調子を崩し、新天地でも悲願の優勝は達成できず
マイアミ・ヒートの本拠地、アメリカン・エアラインズ・アリーナ内の、レブロン・ジェイムスのロッカーに、一枚の紙が貼られていた。紙に書かれていたのは今から101年前、1910年にセオドア・ルーズベルト大統領が演説で語った一節。「アリーナに立つ男」として知られる文章で、他人を批判する人より、弱点があり失敗しても、実際にアリーナに立ち努力する人のほうが重要な存在という内容だ。地元記者によると、シーズン最初から貼られていたという。
去年夏にヒートに移籍して以来、何かと批判の的になることが多いジェイムスだけに、ロッカールームを訪れるメディアに対する軽い牽制の意味もあるのだろう。と同時に、失敗や批判を恐れず、“アリーナ”に立ち続け、努力し続けることが大事だと、自らに言い聞かせているようにも見えた。