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天才児と日本馬に胸躍る、
欧州3歳マイル王決定戦。
~6月14日、グランプリボスの挑戦~
text by
片山良三Ryozo Katayama
photograph byYoko Kunihiro
posted2011/06/12 08:00
グランプリボスは今年死去した父サクラバクシンオー譲りのスピードを武器に欧州に挑む
ヴィクトワールピサを代表とする現4歳世代の馬たちが「ヴィンテージ」と称されるほど突出して強いこともあって、今年の3歳世代は小粒なのではないかと疑いの眼差しを向けられている。
その中でオルフェーヴル(栗東・池江泰寿厩舎、父ステイゴールド)が強い内容で2冠を制したのは、皐月賞の直前あたりから急激な上昇カーブを描いて成長できたことによるもの。ダービーで勝ち馬に際どく迫ったウインバリアシオン(栗東・松永昌博厩舎、父ハーツクライ)も、同様に上昇度で他馬を大きく上回った結果と分析できる。極端な話、若い馬たちは一晩寝て起きるたびに強くなれるものなのだ。ただし、秋以降にあの強い世代に交じって五分に戦うためには、もっともっと力をつけ続けなければいけないのはいまさら言うまでもない。