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低迷レッズのフリールが目指す“ポジション”。
text by
出村義和Yoshikazu Demura
photograph byYukihito Taguchi
posted2005/07/07 00:00
試合前の練習まで20分以上もあるというのに、ライアン・フリールは真っ先にフィールドに飛び出していった。どうやら、それは今日に限った事ではないようだ。いや、フィールドに出ていくだけでなく、球場入りも一番乗りらしい。
「地元でナイトゲームがある時は、午後1時に入っているね。何しろオレには他の連中よりやる事がいっぱいあるから」
と、言いながらニヤッと笑った。なかなか精悍な顔つきの29歳である。
地区最下位の不振に喘ぐレッズのユーティリティー・プレーヤー。昨季は'92年のトニー・フィリップス以来となる5つのポジションでそれぞれ10試合以上に出場。今季も既に、最も出場機会の多い二塁を始め、遊撃、三塁、左翼、中堅、右翼の6つのポジションを守っている。しかも、6月20日現在、合わせて 54試合に出場して打率.287、2HR、9打点を記録、リーグ2位の21盗塁もマークしている。フリールは単なるユーティリティー・プレーヤーではなく、「スーパー・サブ」と言った方がふさわしいのかもしれない。