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「日本に帰ってから償いますから」“怒る監督”に堂安律が一言…「本田圭佑と似通ったところが」敏腕スカウトが“中学生のリツ”にホレた日 

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二宮博

二宮博Hiroshi Ninomiya

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posted2024/02/07 17:00

「日本に帰ってから償いますから」“怒る監督”に堂安律が一言…「本田圭佑と似通ったところが」敏腕スカウトが“中学生のリツ”にホレた日<Number Web> photograph by JFA/AFLO

アジアカップ準々決勝でイランに敗れ、悔しさを滲ませる堂安律。前半から積極的にプレスに参加するなど、勝利への意欲を感じさせた

 第1章で、私が小嶺忠敏先生から学んだこととして、「やらないで後悔するよりも、 やって後悔したほうがいい」という姿勢を紹介しましたが、リツは、さらに踏み込んで、「どうせするのなら、熱意をもって全力でするべきだ」というマインド、考え方 の持ち主です。何度も記したとおり、目標設定力=自己啓発力は「常に目的をもち、自己を高めていくことができる力」のことです。

「目標」は「夢」から転換できることにもふれました。何もせず、ただ待っている、じっとしているだけで叶う夢は、ありません。リツが示したように、夢を叶えるには行動が大事なのです。

「行動」は「努力」と置き換えられるかもしれません。努力することによって夢、つまり目標が達成できるのです。そう考えると、目標設定力=自己啓発力とは「夢と努力」を指していると言えます。

 ガンバ大阪を退職後、私は各地の大学や企業で講義や講演を行ってきました。この章の初めに取り上げた甲南大学での公開講座もその1つです。

 受講者がどんな方なのか、どんなテーマの講義や講演なのかによって伝える中身は変えるようにしますが、1つだけすべての講義、講演に通底していることがあります。

 それは「夢×努力=幸せ」ということです。これは、私の揺るぎない信念でもあります。「夢」は「目標」、「努力」は「行動」と考えると、この目標設定力=自己啓発力を高めることが、「幸せ」に近づく道のように思います。

後編に続く)

『一流の共通点 スカウトマンの私が見てきた成功を呼ぶ人の10の人間力』著:二宮博/徳間書店『一流の共通点 スカウトマンの私が見てきた成功を呼ぶ人の10の人間力』(著:二宮博/徳間書店)では、堂安律の他にも宮本恒靖、本田圭佑、家長昭博、宇佐美貴史、鎌田大地らのエピソードが掲載されている
#2に続く
25歳堂安律はなぜ「先輩にかわいがられ、後輩に頼られる」? 敏腕スカウトが知る“ヤンチャ坊主”の素顔「カタールでの選曲係もソツなく…」

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