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〈セ投手:貢献度指標ランキング〉“23.63から-15.38”青柳晃洋の不振、湯浅京己離脱の穴を埋めたのは村上頌樹と…阪神日本一は幸運だった?

posted2023/12/31 11:07

 
〈セ投手:貢献度指標ランキング〉“23.63から-15.38”青柳晃洋の不振、湯浅京己離脱の穴を埋めたのは村上頌樹と…阪神日本一は幸運だった?<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

青柳晃洋と村上頌樹。阪神のエースはこの2年で“入れ替わり”のような形になった

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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Nanae Suzuki

 関西2球団の優勝で幕を閉じた2023年プロ野球。セパ投手・野手を「貢献度指標」でランキング化した。《全4回の1回目/セ打者編パ打者編パ投手編も配信中です》

 2023年シーズンのNPBの投打について、記録で振り返ろう。まずはセントラル・リーグ、投手編から。

 ★2022年と2023年のチーム総合成績の比較:チーム防御率順★
〈2022年〉
 阪神:68勝71敗32S127H 83本288球1047振/率2.67
 中日:66勝75敗42S119H 92本393球1050振/率3.28
 DeNA:73勝68敗42S121H 123本408球1045振/率3.48
 ヤクルト:80勝59敗41S123H 141本390球979振/率3.52
 広島:66勝74敗32S105H 127本407球1024振/率3.54
 巨人:68勝72敗40S113H 123本414球975振/率3.69

〈2023年〉
 阪神:85勝53敗45S131H 88本315球1009振/率2.66
 中日:56勝82敗37S142H 76本445球1062振/率3.08
 DeNA:74勝66敗42S119H 118本359球1158振/率3.16
 広島:74勝65敗46S122H 109本400球975振/率3.20
 巨人:71勝70敗31S120H 129本401球1075振/率3.39
 ヤクルト:57勝83敗33S131H 143本382球953振/率3.66

 リーグ防御率は2022年の3.36から2023年の3.19と「投高」が進んだ。

 投手に関して言えば、セ・リーグの勢力図には大きな変化はなかった。投手に有利とされる「ピッチャーズパーク」を本拠とする阪神が1位、中日が2位だ。ただし阪神は与四球数が最少、中日は最多と投手の制球力では大きな差があった。広島が防御率4位に浮上したのに対して前年の覇者ヤクルトは防御率が悪化し、リーグ最下位となった。

巨・ヤの不振、中日は規定到達の3投手が2ケタ敗戦

 次に、先発、救援別の防御率を昨年からの推移(2022年→2023年)で見ていこう。カッコ内はリーグ順位。

 阪神 先発: 2.81(1)→2.79(1)救援: 2.39(1)→2.37(1)
 広島 先発: 3.66(5)→3.24(5)救援: 3.32(5)→3.14(3)
 DeNA 先発: 3.58(3)→3.14(3)救援: 3.31(4)→3.19(4)
 巨人 先発: 3.64(4)→3.16(4) 救援: 3.78(6)→3.81(6)
 ヤクルト 先発: 3.84(6)→3.95(6) 救援: 3.03(3)→3.21(5)
 中日 先発: 3.46(2)→3.12(2) 救援: 2.93(2)→3.02(2)

【次ページ】 22年と23年先発の“貢献度指標”トップ15を比べてみる

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