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『情熱大陸』が大切にしていること。
PとDが語る“距離感、視界”の作法。

posted2017/09/17 07:00

 
『情熱大陸』が大切にしていること。PとDが語る“距離感、視界”の作法。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

最終予選オーストラリア戦で献身的なプレーを見せた大迫。申ディレクターいわく、普段の大迫は「シャイな」好青年だったという。

text by

茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

PROFILE

photograph by

Asami Enomoto

 日曜の夜更け、印象的な音楽とともに始まる日本で最も有名な人物ドキュメンタリー番組――。

 こう描写すれば、ほとんどの人がピンと来るのではないだろうか。

「情熱大陸」

 1998年の初回放送から20年目、放映回数950回を超えた同番組は、多種多彩なジャンルの有名人にフォーカスし、その人間模様を映し出す。その中には、アスリートも多く登場する。

 2017年に登場したアスリートは、筒香嘉智、楢崎智亜、村田諒太、山縣亮太、阿部一二三……と、各競技のトップランナーが並ぶ。

 長らくドキュメンタリー番組の象徴として存在感を放ち続ける「情熱大陸」は、どのような信念で制作されているのか。そして他の職業とは違う、アスリート特有の魅力、難しさなどがあるのだろうか。その舞台裏を、福岡元啓プロデューサーと現場を担当するディレクターに聞くことができた。ドキュメンタリー番組として制作される同番組。スポーツのジャンルにおいて人選し、その人物を撮る際、他の分野と比べて番組作りの手法に違いは出てくるのか。まずは福岡に聞いた。

アスリートの、本当の人物像を伝えるために。

「芸能人の場合はノリノリイケイケの時にやる方が、その人自身にも勢いがあっていいとは思います。ただアスリートの場合、何か大きな目標に挑んでいる人間であれば、好調であろうと不調であろうと、取り上げる意味があるんです。意外とアスリートは乗りに乗っている時に扱うと、その人が持つ本当の面白さが伝えきれない時がある。だからこそ、本人の話題性と言うよりも、その人を取り巻くものに話題性があればいいと思っているんですよ」

 同番組のプロデューサーを2010年から務める福岡は、ドルトムントで飛躍した香川真司を皮切りに数々のスポーツ選手の新たな一面を引き出してきた。17日に放映される大迫勇也、24日に放映される則本昂大も、その一部だ。

【次ページ】 「今回は“キャラクター重視”として見せよう」

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