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ハリルはなぜ森重真人を指名した?
代表キャプテンを巡る、歴史と個性。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2015/04/21 11:00

ハリルはなぜ森重真人を指名した?代表キャプテンを巡る、歴史と個性。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

森重真人が代表でキャプテンマークを巻いたのは、ウズベキスタン戦が初めて。熱さと冷静さを併せ持つ森重は、確かにキャプテンに相応しいキャラクターだ。

 キャプテンシーは千差万別。

 宮本恒靖は冷静沈着にチームを見ようとし、中澤佑二は明るいキャラクターで先頭に立ち、長谷部誠は強い求心力でチームを同じベクトルに向かわせようとする。

 それぞれ特色はあれど、チームに対する思いは皆、変わらない。キャプテンマークはチームを思う証でもある。

 2015年に船出したハリルジャパンのキャプテンは、まだ決まっていない。監督曰く、

「何試合か過ごしてみて、誰がキャプテンにふさわしいかを判断したい。キャプテンとはチームの模範。良い行動、良いトレーニングをしてもらわなければ困る。仲間と団結心を持っていなければならないし、グラウンド内外でグループが困難に陥ってしまった際に助けることができる人物」(3月19日、メンバー発表会見にて)

 ゲームキャプテンは暫定的に長谷部が継続して務め、長谷部が先発しなかったウズベキスタン戦は本田圭佑がキャプテンマークを巻いた。

本田が途中交代後、キャプテンマークを巻いた森重真人。

 筆者が興味を持ったのはその本田が途中交代した際、誰が引き継ぐかということ。キャリアを考えればきっと川島永嗣、岡崎慎司だろう、との勝手な読みはあっさりと外れてしまう。指揮官はディフェンスリーダーの森重真人に任せるように指示を出した。確かにこの日の森重は守備を統率し、攻撃でも自身のフィードからチャンスをつくり出していた。集中力があり、何より頼もしさがあった。

 なるほどと思った。これも一つの采配。杓子定規に決めるのではなく、実際のゲームを見ていくなかで“本田の次”を決めたような気がした。森重のキャプテンマークに、どのようなハリルの思いがこめられていたのか――。

 過日、FC東京の練習を取材した際、彼にあのときの“経緯”を聞いてみた。

「(事前に)何も言われなかったですね。多分、監督がその場で決めた感じじゃないですか」と、やはり本人も予想外だったようだ。

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