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世代交代の波によって、メジャーの浄化は進む。

2009/03/08

 暗雲垂れこめるメジャー球界に、ささやかにだが、光がのぞいてきた。ドーピングの実態を報告した『ミッチェル・リポート』の勧告に添う形で、ドーピングや野球賭博などの禁止行為に対する調査部門を設置し、さらにNFLと共同でドーピング研究などを行うための基金創設といった動きがあるからだ。遅きに失した感はなくもないが、これまでの対応を考えると、確かな前進ではある。しかし、90名近くに及ぶリポートの実名公表によって受けたイメージダウンは、再発防止のシステム作りだけで回復されるものではないだろう。

 かつてメジャーは八百長問題や泥沼ストによる大ピンチを、ベーブ・ルースのホームラン量産やマーク・マグワイアとサミー・ソーサのアーチ合戦などで脱出してきた。スーパーヒーローが出にくい現状にあっても、希望はある。

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photograph by Yukihito Taguchi

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