実は、きれいごとですまない世界である。本書を一読すると、「清く正しい少年スポーツ」というイメージがいかに貧困か、ということを思い知らされる。
著者は大学在学時より、少年サッカーの指導に携わってきた。
「指導を始めて25年になりますが、毎年直面させられるのは、親御さんの間で根強いスポーツへの誤解と歪んだ期待なんです」
子供にスポーツをやらせれば、健全な肉体と精神を発達させるのに役立つ――その考え自体はあながち間違いとはいえない。だがそのためにどういうスポーツ環境を与えるか、が重要であり、そこを間違うとスポーツをやらせることが子供にとってマイナスにしかならないケースもある、と著者は語る。
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photograph by Tamon Matsuzono