3歳のディープインパクト、古馬のゼンノロブロイと、久々に競馬人気を背負って立てそうな二枚看板が出てきた。その効果なのだろう、今年に入って競馬場にやってくるファンの数は順調な伸びを見せている。しかし売り上げはというと、正直言って頭打ち。これは、3連単というハイリスクハイリターンの馬券を主力商品としたJRAの販売政策がそうさせたものと分析することができる。
100円玉が1000万円の札束に化けるほどの破壊力を持っている3連単は、ブルジョア層の人たちであっても、1点1000円の投資に二の足を踏ませてしまう。つまり、ほとんどのファンは100円単位の購買。JRAはそれでも多くの人が参加してくれるからいいと読んだのだろうが、結果を見るとちょっと違う。馬主席の声を拾うと、「最近は大口で馬券を買う気がしなくなった」と、以前の主力であった、単複や馬連、枠連の大量買いでさえためらう空気が定着してしまったのだ。これは大きな誤算だったのではないか。
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