#616

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有終を飾るのに相応しい、見所満載の最終戦。

 全日本選手権フォーミュラ・ニッポンのポイントランキングは、シリーズ最終戦が始まる時点で、首位がアンドレ・ロッテラー、2位にリチャード・ライアン、3位に井出有治。この3人が最終戦の結果次第でシリーズチャンピオンになるはずだった。

 スタート位置を決める公式予選でライアンがポールポジションを取ったのに対し、ロッテラーと井出は8位、9位と絶望的な下位に沈み、ライアンは逆転王座獲得に向け有利な位置につけて決勝を迎えた。ところがレースが始まって、事態は大きく変わり始める。給油ピットインの際、ブノワ・トレルイエが鼻先の差でライアンに先行、首位に立った。とはいえロッテラーはまったく生彩がなかったからライアンには2位のままでも王座が見えていた。しかし9位のポジションから、井出が猛烈な追い上げを始めたのだ。

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