全仏テニスで森上亜希子が世界3位のペトロワを破った翌日(6月1日)、小畑沙織(28)が引退を発表した。3月に米インディアンウェルズで行われた大会の1回戦でピン(フランス)に敗れて以来、試合に出場していなかった。
「ケガで、体が思うように動かなくなった。リハビリもやったが、痛みはなくならなかった」
自己最高の世界ランクは'04年2月に記録した39位。前年には、タシケントオープンでツアー初の決勝に進出し、準優勝に輝いた。'04年のアテネ五輪では念願の日本代表として単複に出場した。
左利きのカウンターショットを武器にした小畑は、エリート街道を歩んできた。ジュニア時代は、各年代のタイトルを総なめ。'96年の高校総体では富士見丘高の一員として単複団体の3冠に輝き、翌年、卒業と同時にプロに転向した。'98年には全日本で初優勝。まさに順風満帆のテニス人生だった。しかし、その全日本決勝で右ヒザの半月板を痛める。ケガを甘く見た小畑は、その後も半年ぐらい大会に出続けた。そのツケが後々、小畑を苦しめることになる。
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photograph by Hiromasa Mano