終わってみれば、ただただ、V・ロッシの凄さを痛感させられるMotoGPの1年だった。
今年ロッシは、過去10年で9回タイトルを獲得しているホンダを離れ、11年間タイトルから遠ざかっているヤマハへ移籍した。ロッシ自身、それを「ビッグチャレンジ」と語ったが、無謀な挑戦だと感じる者も多かった。しかし、移籍後初レースとなった南アフリカGPを鮮烈なデビューウィンで飾り、中盤戦には3連勝して主導権を握った。後半戦は着実に表彰台に立ち、第15戦豪州GPで8勝目を達成、見事タイトルを獲得した。
豪州GPは、2位になればチャンピオン決定という状況のなか、タイトルを争うホンダのS・ジベルノーとのマッチレースになった。「今回は優勝よりもチャンピオンになることを目標にしたい」と語っていたが、相手がジベルノーとなれば、自分の速さを見せつけることにこだわった。マシンにアドバンテージはなかったが、それをものともしない戦いぶりは、さすがと唸らせるものだった。
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